居多ヶ浜(親鸞聖人上陸の地)

居多ヶ浜1

 流罪となった聖人は、居多ヶ浜へ上陸したと伝えられている。ここから越後の生活が始まる。時に聖人35 歳。聖人はこの地で42 歳までの時期を過ごし、そのことが聖人の思想に大きな影響を与えたといわれている。この地は越後七不思議のひとつ「片葉の葦」の伝承の地でもある。

居多ヶ浜2

  浜から上がったところに見真堂(けんしんどう)が建てられている。堂中には、まるで訪れる人を待っているかのように、親鸞聖人座像が安置されている。

見真堂片葉の葦

片葉の葦

 聖人がこの地の居多神社に詣で「わが念願を守りて、その奇瑞をあらわし給え」と祈願をこめたところ、境内に生えていた葦が一夜のうちに片葉になったと伝えられている。加えてまた、「末遠く 法をまもらせ 居多の神 弥陀と衆生の あらむ限りは」とも詠んだので、片葉になったとも伝えられる。
 なお、後者の歌は居多ヶ浜に石碑がある。ほかにも、「結びおく 片葉の葦の 後の世に 我があと慕う 小道しるべに」と詠んだとも伝えられる。